たゆたふままに

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「オレって老人?」    南伸坊

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まだ肌寒いある日、京浜東北線に乗っていた。何処へ行ったかはすっかり忘れたが車内は数人が立っているという具合で、座席はほぼ満席。私はその席のひとつに座っていた。東十条だか上中里だか、或いは田端だったかもしれないが、車両が駅に停車して扉が開くと、夫婦連れが乗りこんできた。すると、私の隣に座っていた男性が席を立ち「どうぞ・・・」と言ったかどうだか?それも忘れたが隣の車両へ移って行った。ご夫婦のひとりに席を譲ったのだ。老人と判断したからだろう・・・。そして、そのとき老人と判断された男性の発したセリフが面白かった。「オレってそんなふうに見えるかな~?」である。まさにこのタイトルだ。ある程度長生きすることができた人は、いつかはきっと言ってしまうであろうセリフのひとつだ。傍に立つ奥様はふふと笑うばかりであったが、私は大きな声で、「はい!しっかり見えますよ~」と答えてしまいたくなる衝動を抑えるのに一生懸命だった。

そんな面白可笑しいお話が詰まっている、身につまされながらも笑える本。伸坊さんも面白いけど、奥様もなかなかのもの。人生楽しくするために見習いたいけど、難しいだろうな。



画像は本文とまったっく関係ないけど・・・・2014.3.8.東京都内にて、
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by yuhu811 | 2014-05-28 18:04

「自殺」     末井昭

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何年か前に、明るい自殺の本を書いてほしいという依頼があったそうだ。それは末井さんが6歳のとき、母親が若い男とダイナマイト心中したからだろうという。体にダイナマイトを巻いて吹き飛んだのだ!あまりにドラマティックで驚きだ。そういう依頼があってからもしばらく書けずにいたそうだが、311の震災後、自分も何かしなくては!?と思い立ち書き始めたという。
私が初めて自殺という言葉を聞いたのはまだ10歳にも満たない頃。父の仕事関係の小父さんが不渡りをだして自殺したというときだ。子育て時代にはお世話になった人の連れいがやはりお金で自殺した。また電車での飛び込みを目にしたり、身近には未遂者も居たりする。そういえば私にも身近な問題かも?と、この本を目にしたときに気づき、読んでみようと思った。もちろん自殺を勧める本ではない。温かな文章が心に沁み込み肩の力が抜けていく。世界は知らないことばかりで広く深いのだなー。



画像は2014.3.8.東京都内にて
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by yuhu811 | 2014-05-28 17:11

「緑衣の女」    アーナルディル・インドリダソン

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舞台は北欧のとある町、住宅建設地で古い人骨の一部が発見される。事件か事故か?エーレンデュルの捜査が始まる。以前読んだ「湿地」同様こちらも魂の殺人が描かれる。暴力と脅しで支配する男と傷だらけになりながらもそこに留まる女と子どもたち。凄まじい暴力を受けながらも、母は子どもを愛したし心の奥は自由だったのだろう。ミステリーだから詳しく書かないが、こういう悲劇は事実日本にもあったし今もあるだろう。物語の女の名前は母親としてしか語られないが、最後の最後に母親の名前が知らされると、ひとりの人としての明りが点されたように感じらた。静かな感動とともに本を閉じた。



画像は2014.3.8.東京都内にて、春先だというのに枯葉が舞っていた
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by yuhu811 | 2014-05-28 16:29

野草いろいろ

尾島農園の尾島さんの家の庭は、春になるとクマガイソウのほかにも沢山の花が咲く。野草に庭木、くるくるきょろきょろ、んーいい匂い!少し紹介いたします。

ユキモチソウ、やぁ、こんにちは~
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オガタマの花はバナナの匂い!バナナツリーともいうそうだ(画像は蕾、カラタネオガタマ)
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ミドリロウバイの匂いは爽やかで、メロンのよう
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叢にひっそり咲くのはキバナホウチャクソウ
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イカリソウはいたるところに、他にもいろいろ、スミレにバラにボタンにウノハナ、タイツリソウもたくさん揺れていた
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ベンチもあって。。。。驚きのお庭、ありがとうございました。



2014.4.24.さいたま市
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by yuhu811 | 2014-05-23 16:46

御蔵のクマガイソウを訪ねて

四月下旬、さいたま市御蔵にある尾島家のクマガイソウを訪ねてきた。自生しているクマガイソウの花が咲くと、庭を開放してくれているというのだが、その場所がとても分かりにくい。最寄りのバス停を降りるとたちまち方向を見失い、ぐるぐる同じところを歩くしまつ・・・・では、こっちかな?いいのかな?などと不安げに進んでいくと遠くからじっとわたしを待っている?わんこ!ん?そうなの?待っているのかしら?そうなのだー!
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なんで?なんで待ってくれてるの?その理由には答えずに、いいから僕についてきて!というように、私の顔を見て、それからもちろん飼い主さんの顔も見て、歩き出したのだ。彼の名はジャック君、三才だ。
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尾島さんとは友達なんだそうだけど、こんなことあるんだな、ありがとう。こんな道や空を眺めながら君の後について行った。
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しばらくすると立ちどまって、ここだよ、到着~。この道をあがって行くんだよって教えてくれて。。。。
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無事尾島家に到着した。
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おかげさまで、自生のクマガイソウや山野草をたくさんゆっくり見ることが出来たのだけれど、ジャック君との出会いが一番の思い出だ。。。。だって初めて会ったのに・・・・不思議だなー不思議だなー。。。。




画像は、2014.4.24.さいたま市にて
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by yuhu811 | 2014-05-22 16:30

「密やかな結晶」     小川洋子

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様々なものが一つずつ消滅していく島の物語。ある朝起きると、薔薇の花が、あるいは鳥が、また違う日にはハモニカが、写真が、本が消滅していく。消滅といってもモノが自然に消えて無くなるというよりも、消して無くさせる力が働いて、本当に無くなるのはモノに対する記憶だ。物語は島の暮らしと主人公である小説家の描く物語の二重構造になっている。摩訶不思議で怖い物語ではあるのだけれど、現実にも似たようなことは起きていて、気付かないだけかもしれないなーと読後いろいろ考えてしまった。「言葉の標本」によると、1994年初出の初書きおろし長編小説本。



画像は、2014.3.7.東京上野にて
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by yuhu811 | 2014-05-08 16:01

小川洋子の「言葉の標本」     小川洋子/福住一義

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1989年から2010年までの小川洋子24作品から、ワンフレーズやワンセンテンスを抜粋し、標本として展示した本。というと、なんだか分かりにくいかもしれないが、作品の紹介本といってもいい。そうはいっても標本なので、虫ピンで留めてあったり標本瓶に入っていたり・・・写真も多く、読み物というよりやはり標本なのでしょう。創作の発端など興味深いお話や言葉も多く、面白い。標本に触れると、それぞれの場所に一瞬で漂うことが出来そうで私にとっては大切な1冊になりそうだ。

小川洋子さま、福住一義さま、続編がいつか出版されますことをお待ちしております。そして、あれは泉屋のクッキーの空き缶ですね。あまりに懐かしく、独り言。。。。




画像は2013.7.東京上野にて、
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by yuhu811 | 2014-05-07 16:16

今朝の目覚めは

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今朝は猫の喧嘩で目が覚めた。寝室の窓のすぐ下で、それは突然起こった。ぅおーんうーふぎゃ~ぎゃしゃわしゃわしゃわぎゃぎゃぎゃふしゅーしゅー、と・・・・凄まじい唸り声と叫び声。気になるけれどまだ眠い、見てみたいけど眠くてダメダメと眠る気満々だったのだが、それを聞いたフクタロウは大興奮!尻尾を膨らましてかけまわり、「にゃにゃにゃにゃ窓を開けよ!」という指示だ。もそもそ起きよたよた窓を開けると、すばやく網戸にしがみつき身体を伸ばし覗くのだが、よく見えないらしい・・・。そこで今度は「にゃ~んここじゃなくてあっちの窓だにゃー!」と廊下に飛び出した。そんなキミをぽわぽわする頭で追いかけたりしたので、寝起き悪かったにゃ~、じゃなくて、なー、だ。。。まわりを気にすることなく、あんなふうに叫んだら、気持ちいいかも。。。。今頃、早起きの猫たちはたっぷり昼寝をしているに違いない、フクタロウの昼寝も今日はとっても長いのだ。



2014.4.17.
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by yuhu811 | 2014-05-02 17:19