たゆたふままに

不穏なそら

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叔母とふたりで出かけたことがあった。病人の術後のお見舞いだった。病状はヤマを一つ越えて一安心というところではあったのだけれど、失ったものを思うと身を切られる思いだった。なのに叔母はずーっとずっと楽しそうに喋りっぱなしだった。ふたりで遠出するのは初めてだし、久しぶりの新幹線に気持ちが高ぶっていたのかもしれない。
新幹線を降りモノレールに乗り換えると今度は最前列に座った。そして「こんな空を見るのは初めてだ―」と言った。大きな窓の向こうには真っ青な空が広がっていた。車内はがらがらに空いていたので前にも後ろにも空は広がっていて、空の中を行くようだったから・・・・。
私はいつだって一日に何度も空を見上げているけれど、叔母は空なんて見ていないのだそうだ。いつも時間に追われてきたからね。友人に会うときだって買い物をするときだって追われてきたという。それから空を見上げると、そのときの叔母の言葉を思い出すようになった。・・・・ねぇねぇ、なんだか、不穏な空が広がり始めたけど・・・・?叔母は空を見ているかしら。。。。




画像は、2016.6.25.都内にて、
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by yuhu811 | 2016-07-12 18:09 | Comments(0)