たゆたふままに

「笑い三年、泣き三月」     木内昇

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戦後、焼け野原となった下町で、懸命に生きる人々を描いた物語。話は、上野駅のプラットホームに善造という男が下りたつところから始まる。そこに、活字中毒の笑わない孤児武雄、戦前映画を作っていたという男たち、さらに日を追って、踊り子が加わり、カメラマンだったという男が加わって物語は膨らんでいく。そういった大人たちとのかかわり合いの中で、やがて、武雄は自分の未来について考えることが出来るようになっていく。魂の再生というのかな。。。
また、ここに書いてしまうとお楽しみにならないので書かないが、映画を作っていた杉浦が言う、モノを作って広く社会に発表する人として考えるべきことや、写真について語るカメラマン大森の言葉や、武雄が善造を撮った時に思ったこと等々、心に響く台詞が多く、また読みたい本のひとつ。



画像は2014.9.12.埼玉県にて、ツユクサ
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by yuhu811 | 2014-09-21 16:58 | Comments(0)