たゆたふままに

「緑衣の女」    アーナルディル・インドリダソン

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舞台は北欧のとある町、住宅建設地で古い人骨の一部が発見される。事件か事故か?エーレンデュルの捜査が始まる。以前読んだ「湿地」同様こちらも魂の殺人が描かれる。暴力と脅しで支配する男と傷だらけになりながらもそこに留まる女と子どもたち。凄まじい暴力を受けながらも、母は子どもを愛したし心の奥は自由だったのだろう。ミステリーだから詳しく書かないが、こういう悲劇は事実日本にもあったし今もあるだろう。物語の女の名前は母親としてしか語られないが、最後の最後に母親の名前が知らされると、ひとりの人としての明りが点されたように感じらた。静かな感動とともに本を閉じた。



画像は2014.3.8.東京都内にて、春先だというのに枯葉が舞っていた
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by yuhu811 | 2014-05-28 16:29 | Comments(0)