たゆたふままに

信号待ちには、アキ子さん

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家から駅に行くときに、或いは駅前の大きな商業施設に行くときも、花屋のある十字路を渡ることになる。再開発される前の道幅は狭かった。だから信号などなかったのだが、今では信号を守らなければ安全が保障されない。ある日花屋のある角で、信号待ちをしていてふと振り向くと、そこにいたのがアキ子さん。それに気づいた人はみな、アキ子さんに挨拶をする。「今日は風が強いね・・・」とか、「元気にしてる?」とか。学校帰りの高校生は「おまえかわいいな・・・」とか言ってるかもしれない。そして、たまにはため息や、啜り泣きを耳にしたこともあるかもしれない。
いつの間にかみんなを支えるアキ子さん。かなりのご高齢とお見受けするが今日もまた、花屋の裏庭を飄々と歩いていた、ゆっくりとした歩調で。いつもいつもありがとう。信号待ちにはアキ子さん。きっとそう、みな思っているに違いない。




2014.3.3.さいたま市にて、
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by yuhu811 | 2014-03-06 17:32