たゆたふままに

「極上の流転  堀文子への旅」     村松友視

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ある日、人生の大大大先輩であるF氏と街中を歩きながら話していた時に、「堀文子って知っていますか?」と訊かれた。お名前と日本画家であるということと、女子美術専門学校の卒業生であるということだけしか知らなかったので、そう答えると「そうですかー。。。。。」と残念そうに遠くの空をしばらく眺めていて、その言葉と姿が印象的だった。その日、堀文子の名前が刻まれた。それからしばらくすると、新聞に堀文子さんのインタビュー記事が載り、それからまた数か月するとこの本が出版された。不思議だなー。。。これは是非とも読みたまえ、と誰かが言っているのではないかと感じ、手にした本。

大正七年に麹町で生まれた序章から現在まで続く終章まで十八章、画家になった経緯や考え方等々が紹介されている。その世界を、村松友視さんの案内でわくわくさせていただきながら覗くことが出来た。終章は<極上のデザート>として堀文子の言葉をたっぷり味わせてもらえる。心にぐさりと刺さったり、驚きの見方に目から鱗が落ちたり、たまにはそれでいいのねと安心したり、極上品のデザートばかりだ。中でも・・・・地球が太陽の周りを一回、回るとひとつ年をとるわけなんですが、そんなことよりも、地球が一年で太陽の周りを回ることをなんて速いんだろうと思います。飛行機どころの速さじゃないですよね。大変な騒ぎで地球は回っているのに私たちは振り落とされないでこんなところにいるんですね。そんなことばかりに驚いているうちにこんなになってしまいました。・・・・には考えてるスケールの違いに驚いた。

あの日、F氏が残念そうに空を見上げた意味が分かったような気がする。「知らないとは、なんともったいない!」。。。。。ということだったのかな。。。。




画像は、2012.12.埼玉県にて、
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by yuhu811 | 2013-11-12 16:22