たゆたふままに

「破獄」     吉村昭

a0021110_1340535.jpg

しばらく積読となっていた本。チラシや切抜きやカタログや雑誌やらやら片付けると、ひょっこり現れた。ストーリーは、強盗殺人の罪で服役した囚人佐久間清太郎の4度もの脱獄と、それを食い止めようとする男たちの物語である。刑務所での話を軸に、太平洋戦争へと向かっていく時代の流れ、戦中戦後の食糧事情、米軍に占領されるということ、民主主義の入り方などなど、激動の混乱期を知るうえでとても興味深い。内容はもちろん事実の緻密な取材と構成から成り立っている。最後の最後に、たぐいまれなる能力を持った男の脱獄方法については、さらりと教えてくれる。



画像はパピルスの葉、2013.6.東京都にて
[PR]
by yuhu811 | 2013-09-20 17:34 | Comments(0)