たゆたふままに

「LOVE LESS」 桜木紫乃

装丁と中身のイメージがだいぶ違う本。まずはラブレスって何だ?と本を開いた。序章の一行目に清水小夜子という名前が飛び込んできた。清水小夜子?聞いたことあるぞ!で、「だれだっけ?!」と思って読んだ。といっても私の知っている清水小夜子が本の中に居るはずはないのだが・・・・。物語は、性格の違う姉妹の生き方を柱にして、姉妹の親の貧しい時代を振り返りながら進んでゆく。その姉妹というのが清水小夜子の母と伯母になる。伯母の紆余曲折の人生に幕が下りようというときの奇跡は詩的で美しかった。闇があるから光があり苦しみがあるから喜びがあり、また闇とみえても闇と思わぬ人もおり、光があるのに気付かぬ人もある。恨みながらの人生恨まぬ人生、選んでゆくのは自分なのね。
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ラブレスっていうのは愛がないとか愛されないとかいうことらしいが、これは純愛物語といってもいいのではないかしら。。。。
ところで、読み始めてすぐに、私の知っている清水小夜子さんを思い出した。制服付きの笑顔から考えると中学時代の級友である。前髪をきっちり七三に分けて黒いヘアピンで留めていた。遠慮がちに笑うとさらさらの真っ直ぐな髪が揺れていた。バレーボール部に所属していた小夜子さん、お元気ですか?小夜子さんというお名前が、秘密めいて響き、どんな夜があったのだろう。。。と授業中、何度も横顔を眺めていたのでした。

画像は川越にて、2011.10.16.
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by yuhu811 | 2012-01-24 16:24 | Comments(0)